Feature 特集

森のエネルギー活用、木質バイオマスに注目 -NPO法人里山倶楽部-

2018.03.08

大阪万博記念公園に広がる120ha(1ヘクタール=10,000m²)の森林内で小規模木質バイオマス熱電併用の最終実証実験開始。

大阪万博記念公園に広がる120haの森林

「木質バイオマス熱電併用」って…なにか堅苦しく聞こえるが…木材を燃やし発生する熱でお湯を沸かし、ついでに発電までやってしまおうというもの。万博公園森林内で伐採した木材を昔ながらの薪にして、ボイラーで燃やす。最近のボイラーは優れていて、一次燃焼室で燃えてできるCOやHガスを2次燃焼室で完全燃焼させるので、薪のエネルギーをほぼ100%引き出し、煙も発生しない。そうして生まれた熱エネルギーがお湯だけではなく電気になるというから凄い。

お湯は、併設の足湯の小屋でかけ流しとして活用される。入浴無料。電気は、熱の移動で気体が膨張圧縮を繰り返しピストンを回転させるスターリングエンジンで発電する。気体の膨張圧縮だけで毎分1000回転し発電するからビックリだ。内燃機関のような爆発をともわないから静かだし、もちろん燃料が薪だからエコロジー(カーボンニュートラル)で再生可能な地球に優しいエネルギーになる。作られた電気は、足湯小屋やボイラー&発電施設の他に電動アシスト自転車や電気自動車への充電などに使われる。

万博記念公園では、2月19日から足湯を再開しているが、3月13日から20日までスターリングエンジンによる発電実証実験も行なわれる(水曜日は万博記念公園定休日により休み)。

小規模木質バイオマス熱電併用の実証実験を展開しているNPO法人里山倶楽部では、今回の実証実験で一区切りを付けて、今後は、こちらで得た様々な成果を広げていく活動に入るとのこと。これからの活動に期待が膨らむ。

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