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もしも自分に何かあったら…
愛するペットを守る「ペット信託」に注目!

ペットと暮らす 2018.03.02

年を重ねると心配になる「もしも…」。それが愛するペットにまで影響が及ぶとなれば悩みもさらに深くなる。このためある程度の年齢になると、ほとんどの人が新しいペットを家族に迎え入れる勇気がなくなってしまうようだ。
しかし、中高年にとってペットは癒しだけでなく社会とのつながりを保ってくれる命綱のようなもの。何とか安心して飼い続ける方法はないのだろうか。

最近、不幸にも飼い主がいなくなったペットを守る仕組みとして「信託」が注目されている。ペットが今後生きていくための費用を信託財産にしておけば相続財産とは分離され、仮に相続争いが起こってもペットに遺した財産は守られる。

ただいくら財産を遺せても、ペットの面倒を看てくれる「人」がいなければペットは行き場を失ってしまう。気心の知れた身内や友人なら安心だが、そういう人がいない場合はあらかじめ里親探しや犬の老人ホームなどを探しておく必要がある。しかし新しい飼い主が果たしてペットの面倒を最後まで看てくれるのかどうか心配な点も多い。

それならばと注目され始めたのが「ペット信託」だ。飼い主がもし面倒を看られなくなってもペットが天寿を全うできるよう、さまざまな人がサポートしてくれるシステムだ。

ペット信託を実際に行っているのが大阪市にある『ペットライフネット』(http://petlifenet.org)。飼い主の死去や病気で殺処分されてしまうペットを少しでも減らそうと誕生したNPO法人で、「わんにゃお信託」という仕組みをつくり運営にあたっている。

その仕組みを簡単に説明すると、

  1. 買い主が『NPO法人ペットライフネット』と「終生飼育契約」を結ぶ
  2. 獣医師がペットの余命を診断し、食費や医療費などペットの終生飼育に必要な経費を算出
  3. 買い主は算出された経費を、NPO法人契約の信託会社に預ける
  4. 買い主が死亡したり長期入院した場合、飼い主から信託の権利を譲り受けたNPO法人が新たな飼い主を見つけ、信託会社から新しい飼い主への飼育費用支払いを指示
  5. 獣医師やボランティアスタッフなどがペットの飼育状況を定期的にチェック

信託と言ってもお金だけでなくペットの飼育状況までチェックしてくれるので安心感もあり、遠方からの問い合わせもあるという。

飼い主もペットも高齢化の時代、飼うのをあきらめるのではなくもしもの時に備える、そうすることでペットとの生活を楽む時間がさらに延びることを期待したい。

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